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ガバナーからのメッセージ  <第1回>

奉仕の新2世紀を迎えて

 2005年7月1日、すがすがしい青葉の季節、われわれロータリアンにとって ロータリー101年目の第一歩を刻む特別の日が参りました。いよいよ「奉仕の 新2世紀」の幕開けです。ロータリー100年の歴史とは平和な社会を目指す無 数の先輩ロータリアンの祈りと願望の累積でありました。100年という歳月は 組織にとっては序の口ですが、100歳の寿命を全うする人はまれです。私はそ れを学びつつ、やがて、自分も束の間にしてその歴史の中に埋没しまうことを 知ります。しかし自分は確かに生きていると感じさせるものがあります。人生 を人生として私たちに確認させるものは、一言で言うなら邂逅…出会いである と言っていいでしょう。ロータリーの綱領の第一に「奉仕の機会として知り合 いを深める」とあります。私はロータリーによって結ばれた友情に人生の人生 たる証を見ようと思います。若しロータリーの会員に選ばれていなかったら、 若しロータリーで巡り合えた友人たちがいなければ私の人生はどうなっていた であろう、「ロータリー奉仕の新世紀」のこの時、そこに生ずるのは身の引き しまるような感謝の念と歓喜であります。どうか会長・幹事の皆様と共に、温 故知新、100年間ロータリーを支えてきた邂逅と友情を大事にして、未来のロー タリーに向けて先人の知恵を活かしてまいりたいと思います。

 RIの今年のテーマはロータリーが過去に作り出した最高の標語、サービス アバブセルフ「超我の奉仕」です。これはロータリーの原点回帰であり、ルネッ サンスであります。ロータリーは時代の変化と共に組織、機構、奉仕プロジェ クトは変わります。しかし時代を超えて変わらないもの、いや変えてはならな いものがあります。それがサービスアバブセルフ「超我の奉仕」の標語です。 これこそロータリーの普遍の真理であります。カール・ヴィルヘルム・ステン ハマーRI会長の101年目にかける熱き思いをおくみとりください。「超我の奉 仕」はロータリアンの心の光明であります。ロータリアンの心の光明は人によ り、程度に応じて社会を潤します。このようにロータリーの奉仕は与えた金額 の多寡によるものではないのです。ロータリアンがおかれた千差万別な状況に 応じて、自己の能力を省みて、超我の奉仕の自然的発露として、地域社会のため実践するものなのです。クラブを充実させる方法は、基本に立ち返り、ロー タリーの礎石となった基本原則を守ることであると、私は堅く信じております。 その原則とは、何十年にわたってわれわれをここまで導いてくれた「超我の奉 仕」に他なりません。

 ただ“SERVICE Above Self” は日本語に「超我の奉仕」と訳されています。 これではあまりにも堅すぎます。米山梅吉さんが訳した「奉仕第一、自己第二」 位のニュアンスでよいと思います。ロータリーの機構は、いろいろな歯車から 成り立っています。時代とともに奉仕プログラムは多岐に亘り初心者にはロー タリーの姿が見えにくくなってしまいました。玉ねぎの皮を一枚ずつ剥いてい くと最後に芯があります。その芯に当たるものが“SERVICE Above Self” な のです。ロータリーとは何かという問いにはいくらでも難しい言葉で議論でき ます。しかし真理はいつも単純にして平凡なものです。ロータリーとは超我の 奉仕のことなのです。したがって今年度のステンハマーRI会長のテーマは行動 ではなくロータリアンが必ず心の中に育んでゆかねばならないロータリーの中 核思想であり主概念なのです。  RI理事会よりクラブリーダーシッププラン(CLP)が推奨され、四大奉仕部 門は実質的に遠ざけられた感があります。しかしその反面アナハイムの国際協 議会では、今年の重点課題として四大奉仕部門の重要性が特に強調されました。

 会長・幹事さんの第一の役割は、効果的なクラブの構築です。会長要覧には (1)会員の維持と増強、(2)奉仕プロジェクトの実施、(3)財団支援、(4)指導者の育成の4点が示されています。この4点は互いに関連しあっています。またこれ らの土台となるものは四大奉仕部門です。つまり効果的なクラブ達成の要は四 大奉仕の推進の上に成り立ちます。したがって会長・幹事さんはクラブが四大 奉仕プログラムをバランスよく実践できるように配慮してください。  四大奉仕プログラムは綱領の中に記されています。また手続要覧に詳細が 記述されております。このように言うと、難しく考えて身構えてしまいます。 しかし会長さんの任務は会員にロータリーの本質をやさしく、単純化して要点 を伝えなければなりません。私はハロルド・トーマス元RI会長の「友愛の橋を 架けよう」という言葉が好きです。ロータリーの目的は友情溢れた世界にする ために友情の架け橋を築くことでした。このことは、ロータリー運動の最も大 事な原点であり、また「クラブ、職業、社会、国際奉仕」という四つの奉仕部 門は「友愛の架け橋」から誕生しました。ロータリーの基本である四大奉仕に ついて、ニュージーランドのハロルド・トーマス元RI会長の単純明快な解説を ご紹介します。アンダーラインの部分が四大奉仕プログラムの核心です。

 「我々はまず手始めとしてどのクラブもどのクラブも皆友情溢れたクラブに すべきである。ビジターとしてクラブを訪れた人たちが、当時のスピーカーの 話や当時の弁当のことなど忘れてしまった後までも、当日差し伸べられた歓迎 の暖かさと、会員の友情の暖かさを忘れることが出来ない…そのようなクラブ。 あなたのクラブを友情溢れたクラブにするために自分の任務を果たすこと…こ れがクラブ奉仕なのだ」  「会員の一人ひとりが、従事する仕事の改善のために各々その役割を果たす クラブ。あなたの企業を友情溢れるような企業にするために自分の任務を果た すこと…これが職業奉仕なのだ」  「会員の一人ひとりが、各々その地域社会における自分の責任を自覚して、 良き隣人であり良き市民である…というようなクラブ。あなたの地域を友情溢 れた社会にするために自分の任務を果たすこと…これが社会奉仕なのだ」  「会員の一人ひとりが、ロータリーは国際ロータリーなのだと言うことを自 覚するクラブ。自国に対するゆるぎなき忠誠はロータリーの会員となるための 前提条件であるが、ロータリアンたるものは、それと同時により広い人類同胞 の一員であることを認識しなければならない。この世界を友情溢れた世界にす るために尽くすこと。これが国際奉仕なのだ」以上がトーマス氏の言葉です。

 ロータリー運動は、ロータリークラブで結ばれた友情がすべての活動の基礎 となります。もっと友情溢れる、もっと親しみやすいクラブにするために親睦 を大事にしてください。  親睦が深まれば、出席率が向上します。出席が良くなればロータリー情報が 浸透します。情報が伝わるとロータリーへの理解が深まり奉仕活動が活発とな ります。奉仕活動が盛んになると親睦が増します。そして出席率が向上します。 ロータリー循環論です。ロータリーの歯車は良い方向へ循環します。これが 効果的なクラブの構築です。反面クラブ活動に魅力がないと、出席が悪くな り親睦も振るわず悪い方へと循環します。会長・幹事さんは、全会員が参加 できる魅力あるクラブ活動を常に心がけてください。  クラブ会長・幹事さんと共に、熱意を持ってこの輝かしいロータリー新世 紀の第一歩を歩んでまいりたいと思います。間もなく公式訪問でお会いでき ることを楽しみにしております。

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