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ガバナーメッセージ <第3回>
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新世代のための月間は、誰がための月間
9月は「新世代のための月間」です。インターアクト(IAC)やローターアクト(RAC)を提唱しているク
ラブは例会に招きましょう。交換学生のホストクラブは、ホストファミリー以外の会員との交流を企画しまし
ょう。新世代との活動にあまり力を入れていないクラブもこれを機に、地域の若者と共にできる奉仕活動を検
討してみましょう。というのが、今月のRI月間の主旨です。
9月だから新世代にこだわると困ることもあります。例えば、IACは高校生です。9月は新学期。平日・昼間
が例会のクラブでは、来てもらうにも昼休みでは足りません。ゆっくりロータリアンとお話したり、せっかく
だから卓話でもとなれば、授業を休んでもらうことになりかねません。そのため夏休みに例会へ来てもらうケ
ースも聞きます。授業優先の高校生には、その方が現実的ですね。新世代“のための”月間でありながら、ロ
ータリアンも学校も気を使う、誰がための月間なのでしょう。
斯様にRI月間は、ロータリーの様々な活動を1年間に並べて俯瞰してみましょう、というくらいに理解いた
だけると有効かと思われます。若者にまつわる取り組みを考えるだけでも、9月が新世代のための月間に指定
された甲斐があります。こうしてみると、新世代のための月間と謳いながら、実はロータリアン(が新世代に
ついて考える機会)のための月間、ともいえましょうか。
私はロータリー・クラブに入会して4年目に、地区RA委員長を仰せ付かりました。当時、札幌西RCでは
RACを提唱しており、若手ロータリアンとしてアクター達と雪まつりで雪像を作ったり、フィリピンから来
日したアクターと藻岩山に登ったりと汗を流したものでした。当時は28歳まで、その後30歳までに会員資格
が延長されましたが、RACは減る一方です。全国的な傾向かと思いきや、クラブ数・会員数共に増加している
地区もあるそうです。昨年、当時の地区RA代表を囲んでかつてのアクターが集まりました。往時の青年も立
派な中年。その成長を見られる楽しみも、RACにはあります。地区ライラ委員も仰せ付かったことがありま
す。当地区で初めてRYLAを開くのに勝手がわからず、他地区に教わりに出向いたものです。
近年、当地区RYLAは復活・休止を繰り返しています。RYLAに真剣に取り組むには、地区ライラ委員会と
ホストクラブの連携が欠かせません。大勢の若者を宿泊させ、プログラムを練るため、準備・運営には人手も
必要です。去年やったから今年も、という程度の認識では難しく、毎年度のガバナーに熟慮が求められます。
自ら立ち上げに携わったRYLAを自らのガバナー年度に開催できないのは残念ですが、今年度も休止としまし
た。次年度以降、RYLA復活にかけるガバナーの登場を期待します。
IAC、RAC、RYLAとくれば、青少年交換にも触れなければなりません。息子を豪州に派遣してもらった縁
で、我が家でも受入学生をホストしてきました。家族ぐるみでお付き合いできたこともあれば、帰国後うんと
もすんとも言ってこない子もいます。いずれにせよ楽しい思い出です。
斡旋業者が増え、今や高校生の留学は珍しくなくなりました。ロータリーだからこそ安全に1年間暮らせる、
という安心感を除けば、ロータリーでなければという時代ではなくなりました。4Dルールに対する現代の高
校生の違和感。携帯やネットなどによる、交換学生間の誤った認識の伝達。各クラブ担当委員長さんは、ホス
トファミリー探しに奔走。志を持った高校生の派遣・受入を手伝っているのか、高校生に行っていただく・来て
いただくという姿勢に変化していないか。ゆっくり考えてみたいものです。
今月の巻頭言、やや辛口仕様です。それだけ私の新世代に対する思いは強いわけです。辛口ついでに「ロー
タリーの友」。毎年9月号の特集が代わり映えしないことにお気付きの御仁は、かなり読み込んでらっしゃる。
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