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ガバナーメッセージ  <第9回>

命がけのロータリー活動

 2007年11月21日から23日まで、東京お台場でゾーン1、2、3、4(A)のロータリー研究会が開催され ました。日本各地からガバナー、パストガバナー、ガバナーエレクト、ガバナーノミニーが参加する勉強 会です。毎年、国際ロータリー会長も出席されるので、今年度もウイルフリッドJ.ウイルキンソン会長ご 夫妻、マイケルK.マクガン副会長、ロバートS .スコット財団管理委員長ご夫妻はじめ多くの海外からの参 加者がおられました。
 本会議第1日目、セッション1での出来事です。テーマは「ポリオプラス」です。その質疑応答のさい、 第2580地区浅川晧司ガバナー(東京王子RC)が立ち上がりウイルキンソン会長とスコット財団管理委員長 に対して、あなた方は日本のロータリアンである山田ツネと峰 英二の名前を知っているかとの質問でし た。続けて、お二人は東京麹町ロータリークラブのメンバーでしたが、彼らはポリオの大変さを認識して 1978年から独自の運動を始め、1982年、83年東京麹町ロータリークラブで南インド・ポリオ免疫プロジェ クトを立ち上げワクチン投与活動で大活躍をしました。1985年に初めてロータリー財団のプログラムに組 み込まれましたが、彼らはその前から活躍しており、その結果、山田ツネさんはインドでの風土病が原因 で命を落とすことになりました。その後を継いで地区WCS委員長になった峰 英二さんもその翌年同じよ うに命を落とすことになりました。このお二人のことは財団のポリオ撲滅の歴史の中に一言も記録されて いないのは、はなはだガバナーとして残念であるとの趣旨でした。
 この度のロータリー研究会は私にとりまして3回目の参加でしたが、その中で最も衝撃的な体験でした。 会場からもオーと驚きの表明とも言える声と共に拍手が湧き上がりました。私たちは日本にそういう先輩 がいたという事実を誇りに思わなければならないのと同時に、記憶に留めなければなりません

戸田 孝氏(第2660地区パストガバナー)著「ロータリーに入ってよかった?素晴らしい出逢いよき師、 よき友は人生の宝」によると山田さんがポリオ免疫プロジェクトを始めることになった動機を次のように 話している。「私が仕事でインドへ行ったときのことです。夜遅くまで続いた会合の帰り、ギョッとして 立ち止まった。ガサガサと音がしたのです。犬か猫が餌をあさっているのかと、音の方向を凝視した時、 月の明かりで私が見たものは、芝生の上をやせ細った少年が手と肘を使って這っている姿でした。それは、 今思い出しても胸が締め付けられるような痛々しい光景でした。多分幼い頃にポリオにかかり、足が麻痺 してしまったのでしょう。この少年の姿を見たとき、私は、南インドの子供たちを日本人の手でポリオか ら救いたいとの思いが生まれたのです」「世界は急速に変わっています。人間が月へ旅行できること、他 人の臓器で生命を救うこと、生活水準の向上など、しかし世界の子供たちはみんな健康で幸福に育ってい るでしょうか?日本や先進国は恵まれていますが、然し、発展途上国では想像もつかないほど悲惨な状態 が続いています。どうか、皆さんの手で発展途上国の子供を救ってあげてください!お願いいたします」 と眼にいっぱい涙をためて、深々と頭を下げて話は終わるのである………

 国際ロータリーはロータリーの最優先事項として、ポリオ撲滅までは新規の事業を行なわず早期決着を と全力で取り組んでおります。そしてこれを受けるように昨年11月の、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ 財団からロータリーへの1億ドルの補助金に続き、Google.orgが運営する非営利財団、グーグル財団より、 350万米ドルのチャンレジ補助金を受け取りました。1980年代半ばに世界で年間35万人であったポリオ患者 数は、2006年にはおよそ2千人にまで減少しました。125カ国あった常在国の数は、現在わずか4カ国(アフ ガニスタン、インド、ナイジェリア、パキスタン)となっています。 北海道に住むものとしてポリオが 1960年夕張から始まり、瞬く間に北海道全土に広がったのを記憶するものとしては人ごとではない思いが します。



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