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ガバナーメッセージ  <第7回>

ロータリーを知ろう

 あけましておめでとう御座います。今年度も後半の6ヶ月を残すところとなりましたが皆様には、どうぞ、 悔いのない活動をされますことを期待いたします。

 街角に白いタキシードに白い山羊ひげをはやした紳士が微笑みをうかべて立っているのをご存じと思います。 そうです、カーネル・サンダース、本名ハーランド・サンダースです。世界69カ国9000店余に及ぶフードサー ビスチェーンの創業者として、あまりにも有名です。このカーネル人形の襟に、ロータリーバッジが輝いてい るのを皆さんご存じのことと思います。いわばロータリーの広告塔的存在です。彼は1919年、29歳でインディ アナ州、ジェファーソンビルRCのチャーターメンバーになりました。その後ケンタッキー州のコービンRCを 経て、同州のシェルビービルRCのメンバーとして活躍し、1980年、90歳で生涯を閉じるまでこよなくロータリ ーを愛しました。
 私たちの周りにはカーネル・サンダースを始めとして著名なロータリアンが大勢おられます。しかし、2006年 1月号の「ロータリーの友」誌に国際ロータリー指定記事として、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス の編集者たちが街頭でインタビューした「ロータリーとは何ですか」という質問に対する回答の例が『ロータ リーってなあに?』という記事の中で報告されています。回答例は「年寄りのグループ」、「えらい人たち(VIP) のクラブ」、「慈善団体」、「寄付団体」、「お金持ちの昼食会」などと間違った情報が一般化しています。 これは私の体験ですが、国際ロータリー第2510地区の地区大会第一弾として記念囲碁大会が日本棋院札幌支部 で2007年10月8日正午に開催されました。開会を待ち望んでいた23名の強者共のロータリアンが勢揃いをした ころ、どこからともなく「ロータリーはまだ流行っているのか」と聞こえてきたのです。会場は60人ほどの 囲碁を打つスペースをアコーデオンカーテンで二つに仕切っていました。私はガバナーとして開会の挨拶をす るため会場の隅で待機をしていたのですが、仕切られたアコーデオンカーテンの隙間から聞こえてきたことに 気が付くのにはさほど時間は掛かりませんでした。二人の紳士が隣で行われようとしているロータリーの囲碁 大会を話題にして、囲碁を楽しみながらの会話でした。二人の紳士はロータリーの存在や、活動の一部につい ては知っているのでしょうが「まだ流行っている」この言葉には100年も続いているロータリーなのにと違和感 を覚えました。では、何故このような「流行物」のような表現や、市民から遊離した組織としてとらえられて しまったのでしょうか。それは私達ロータリアン自身にも責任があるのではないでしょうか。新会員に対して 充分な説明や教育をしていたでしょうか、奉仕の仕方に問題はなかったでしょうか、正しい広報がなされてい たでしょうか、等と検証しなければならないのではと思います。
1月はロータリー理解推進月間です。この機会に皆でロータリーを理解するためにもう一度、見つめ直して見 ませんか。それには、私たち、ロータリアン自身がロータリーをより深く理解しなければなりません。そして、 もう一つはその結果をロータリアン以外の方に、知って貰うように働きかけなければならないのです。

私たちの奉仕を知り、情報を共有する
 元RI会長ウイリアムB.ボイド氏(2006?07)は「ロータリーの友」2007年1月号RI指定記事の中で「ロータ リーの綱領や、奉仕の四大部門のように変わらないものがあり、今もロータリー活動の中心に位置し、今後も 中心であり続けるでしょう」と述べています。さらに「私たちの組織は、掲げる目標に合わせ、より良く、効 果的な方法を見いだすよう、何十年もかけて変化をし続けてきました」と述べています。
 私たちは、ロータリーの原点に返り、変わらないものを再認識する必要があります。「ロータリーの綱領」を もう一度、読みなおして下さい。「綱領」に該当する原語に「Object」が使用され、単数で表記しています。 その意味は「ロータリーの綱領は、有益な事業の基礎として奉仕の理想を鼓吹し、これを育成することにある」 このことのみがロータリーの目的であると明記しているのです。
そして、その後に記述されている四項目、
1)奉仕の機会として知り合いを広めること、2)事業及び専門職務の道徳的水準を高めること;あらゆる有 このことのみがロータリーの目的であると明記しているのです。
そして、その後に記述されている四項目、
1)奉仕の機会として知り合いを広めること、2)事業及び専門職務の道徳的水準を高めること;あらゆる有 用な業務は尊重されるべきであるという認識を深めること;そしてロータリアン各自が業務を通じて社会に奉 仕するために、その業務を品位あらしめること、3)ロータリアンすべてが、その個人生活、事業生活および 社会生活に、常に奉仕の理想を適用すること、4)奉仕の理想に結ばれた、事業と専門業務に携わる人の世界 的親交によって、国際間の理解と親善と平和を推進すること、とあるのは、前項の目的を達成するための付帯 事項ないしは説明であることに留意しなければなりません。ロータリーの綱領の書き出しの部分が唯ひとつの ロータリーの目的であります。ですから、これが、ロータリーの根幹は職業奉仕にあるといわれる根拠でもあ ります。したがって、四大奉仕を同列には考えずに、ロータリアン個人が行う職業奉仕をベースとして、その 上にクラブの運営を司るクラブ奉仕を置き、そして上にロータリアンやロータリーが社会に対して貢献する社 会奉仕や国際奉仕を配置して考えると、解りやすいのではないでしょうか。
 職業奉仕はロータリアン個人が行うものと、クラブ、つまり組織として行う奉仕とを分離して考え、対応す る必要があります。何故ならば、ロータリークラブの会員構成の原則からして、職業の違いによる対応と利害 に格差があるからです。職業奉仕はロータリアン個人が自分の職業が倫理的であり、社会に必要とされ、自分 や社員が結果とした利益になるように奉仕することであり、これが「I save」と云われる部分です。組織とし て行う職業奉仕はこれとは異なり、ロータリアンが行う職業奉仕をサポートすることです。例えば、立派に営 まれている企業のコンプライアンスを含む職業奉仕を学ぶ事業などを企画することでしょう。

ロータリーを知って貰う、広報と宣伝
 私がロータリークラブに入会した頃、先輩ロータリアンから良く聴かされた言葉に「ロータリーは宣伝をし てはならない」とのことでした。しかしこれではロータリーの本当の姿が伝わるはずがありません。今年度の 函館市で開催された地区大会の記念事業として、函館及び近郊の小学生を招いて「おもしろサイエンスショー」 を2007年12月25日実施した際、報道機関の取材がありました。私自身が記者に対応したのですが、公共放送局 のみがニュースの中ではロータリーという言葉を使いませんでした。ただ一つの救いはカメラマンの配慮か、 「国際ロータリー第2510」の横幕が画面にしばらく映っていたことです。このような事例は皆さんも経験され たことと思います。
 1923年国際大会で採択され、以後の国際大会で改正された社会奉仕に対するロータリーの方針は決議23?34 として示されておりますが、その中で広報については「ロータリークラブが奉仕活動を選ぶ場合に宣伝をその 主たる目標としてはならないが、ロ?タリ?の影響力を拡大する一つの方法として、クラブが立派に遂行した 有益な事業については正しい広報が行われるべきである」と述べています。
 一例ではありますが、ロータリーにとって、初めての地球規模の財団プログラムが全世界のロータリアンの 協力を得て終結しようとしています。このポリオ撲滅という世界的な大事業の達成を目前にして、世界中から 賞賛されている、「ポリオプラス活動」は、ロータリーの誇るべき活動であります。世界中に蔓延していたポ リオは、現在インド、パキスタン、アフガニスタン、ナイジェリアの国々の一部に発症がみられるところまで 成果が上がっています。ポリオ撲滅のプログラムについてはWHO、米国疾病管理予防センター、ユニセフと協 力して資金の提供と専門家による接種業務を行っていることは皆様ご承知の事ではありますが、このポリオ・ プロジェクトを国際ロータリーの事業へと推し進めたのには一人の日本人ロータリアンの関与があったことは 以外と知られていません。
 東京麹町ロータリークラブ所属の山田ツネさんがワクチン投与の重要性を国際ロータリーに説き、自らが南 インドで投与活動をしていましたが、残念ながら、思い半ばにして風土病で亡くなられました。この命がけの 活動をしたことをロータリアン自身もそして、それ以外の人々にも知って貰うよう努めて行かなければなりま せん。
 私たちのロータリーを正しく広報しなければ誤ったロータリーの姿が伝わり認知されてしまいます。しいて は100年を超えるロータリーのDNAに突然変異が生じることになりかねません。クラブの奉仕の機会に併せて 広報を工夫してみてください。



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