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ガバナーメッセージ  <第4回>

Complianceと職業奉仕

 最近、企業での不祥事がおきるとマスコミで「企業の倫理」とした事柄が論じられる機会が頻繁に見られま す。しかし、その多くはCompliance(企業の法令遵守)であると言うべき事項と思えます。インターネット上 で「企業の法令遵守」・「企業の倫理」を検索すると大手企業をはじめとした数多くの社内行動規範を目にす ることができます。主な内容としては1)社会への貢献 2)社会とのコミュニケーション 3)良き企業市 民としての行動 4)地球環境保護に積極的な役割を果たすこと 5)各国法令の遵守 6)意欲を高め、能 力を発揮できる企業風土づくり 7)反社会勢力との関係遮断、などがもりこまれています。
 これらはISO9000やISO14000の組織に対する国際規格を思想の根底にしたものです。解りやすいマニュアル として麗澤大学経済研究センターが1999年に発表した(企業)倫理・法令遵守マネジメントに関する規格 (Ethics Compliance Standard 2000)があります。
 しかしながら、私達のロータリクラブは現代のようなCompliance(企業の法令遵守)が叫ばれる以前に、 1910年「ロータリーの綱領」が制定され、ハーバートJ.テーラーが1939?1940年度のクラブ会長になったとき、 「四つのテスト」が紹介され、普遍的な信条として支持され広まって現在に至り、いまや、ロータリアンの行 動規範となっています。
 私達、ロータリアンの宝物にStandard Complianceであるとも言うべき「ロータリーの綱領」と「四つのテ スト」は職業奉仕の指針であります。そして、事業、および専門職務の道徳的水準を高めること、つまり倫理 の向上はCompliance(企業の法令遵守)と比較すると、もっと高度なものと言えるのではないでしょうか。法 令遵守は最低限必要なことです。法律を守ることは当たり前のことです。我々の望む倫理は法律で拘束されな いソフトの部分ではないでしょうか。
 職業奉仕と社会奉仕を比べる場合、しばしばタクシードライバーを例えとして使います。「ドライバーが高 齢のお客様を目的地まで送りました。そこは足下が悪い階段がありましたので、車を下りて玄関まで送り、代 金を頂きました。その帰り道、暗闇を小学生が一人で歩いており、物騒なのでその子の家の近くまで送りまし た。勿論、代金は貰いませんでした」これは、前者が職業奉仕で、後者が社会奉仕だと言われます。つまり、 職業奉仕をした場合の受益者は自分であるということになります。私ならばこのタクシードライバーの車に乗 りたいと思いますし、その高齢のお客様は指名する可能性があると思います。
 10月は職業奉仕月間です。職業奉仕はロータリアン一人ひとりの奉仕活動です。自分の職場を見直す機会に してはどうでしょうか。そして、この機会にクラブレベルで周りを調べ職業奉仕を実践しているロータリアン やその企業を讃えるプログラムを行ってみませんか。



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