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ガバナーメッセージ  <第11回>

ロータリーは「与えること」です

 昨今の若者は「手順」と言うことに無関心であると言われています。このことが 理科離れに拍車をかけています。社会生活が文明の発達により極めて急速に利便性 を増したため、手順を踏まなくても結果がすぐに得られるようになったのです。
 便せんに手書きで文章を書き、封筒に入れ、切手を貼りポストに入れなくても、 親指1本で直ちに文章を送れるのです。しかも、1日中いつでもどこでも。その文 章は季節の挨拶もいらず、敬語を使う必要もなく、拝啓も敬具も不要であるばかりか、 単語そのものも省略語であり、絵文字なるものも多用されるのです。これでほとん ど意志が通ずるのです。原因と結果を考える能力が不足しています。すぐに望んだ ことがかなうと思っています。奥に隠された背景を考えることが出来ません。回り くどい表現は理解できません。季節の機微に触れることもできません。黙っていて も花は咲くものだと思っています。邪魔になればゲームのように消すことが出来る と思っています。
 彼らが世に出て、自分が他人のために存在していることに気付いたとき真の愛情 を感ずることが出来るのでしょうか。
 類は友を呼ぶと言います。自立していない者同士が一緒になりやすいのです。3 歳の子どもは同年代の子どもと一緒にいたがるものです。しかし、自立していない 者同士がいくら一緒にいても自立しがたいわけです。彼らを自立に導くには自立し た者との接触が最も大切なことです。その役目をロータリアンは是非やっていただ きたいのです。
 ガイ・ガンディカーの「ロータリー通解」には、ロータリーに対して自らを与えよ、 その限りに於いて与えられん。与えるものを超えて与えられること無し。と書いて あります。また、アーサー・F・シェルドンの「ロータリー哲学」には次の一説が あります。人生は海のごときものである。それは、ギブ・アンド・テイクの絶え間 ない潮の満ち引きに身を任せることである。この「与えること」が奉仕なのであり、 「受けること」が利益又は報酬なのである。しかし「与えること」が「受けること」 に先行すること、恰も、種子が取り入れに先行するのと全く同様である。利益を「受 ける」科学は、奉仕を「与える」科学に他ならない。(いずれも小堀憲助訳)
 ロータリーに入って何か良いことがあるのか、と言う言葉を耳にします。奉仕を すると言うことは人間の持って生まれたものであり、当然のことなのでロータリア ンのだけの行為ではあり得ませんが、ロータリアンは質の高い会員との親密な交際 によって自らを高めることで、質の高い奉仕が可能となるという特権を持っている のです。
 他の奉仕団体との大きな違いはロータリアンは常に学ぶ姿勢を持っていることで す。しかも、週1回のすばらしい会員との接触がたいした努力をしなくとも自ずか らが向上する機会に恵まれているという特権です。
 質の高い奉仕は例会への出席のみで簡単に達成できるのです。多くを望む前に自 分が何を与えることが出来るかを考えることです。
 今、若者にギブ・アンド・テイクの基本を行動を以て示すのがロータリアンの責 務です。権利を主張する前に義務を果たすことを示さなければなりません。
 ロータリアンでいることが、素晴らしい奉仕の基本なのです。
 改めて、ロータリーにあなたを与えてください。得たものは「分かち合いましょう」。


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