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ガバナーメッセージ  <第8回>

「世界理解月間に寄せて」

 1905年2月23日、ユニティ・ビル711号室、鉱山技師ガスターヴァス・ローアの事務 所に4人の男達が集まった。ポール・ハリスはここで、石炭商シルヴェスター・シール、 洋服屋ハイラム・ショーレー、そしてガスターヴァス・ローアに自分が5年間胸の内に していた構想を打ち明けた。2週間後の再会を約束し、2名の新会員が入会し2回目は ポール・ハリスの事務所で開催されたという。さらに2週間後、会員を4名増やし総勢 10名で3回目の会合をシールの職場で開催した。
 3回目の会合の時にポール・ハリスの提案により、役員の任命が行われ、3回目の例 会場であったシールの職場を記念してシールを初代会長に選任し、現在に引き継がれる 「ロータリークラブ」が誕生したと言われている。
 国際ロータリー理事会は、最初の会合が行われた記念すべき日をロータリー創立記念 日と定めたのである。すでに3回目の会合の折にシールによる石炭業界の「卓話」がな されたという。例会での合唱で親睦を深め、それを奉仕活動へと結びつけていく現代の 基本姿勢はロータリーの創始期からの伝統である。その後の紆余曲折を乗り越え発展を 続けるのであるが、1907年第3代目の会長にポール・ハリスが就任し、全米へとその運 動を広めていった。1910年には全米に16のクラブが出来上がっていた。そして、ポール・ ハリスは全米ロータリークラブの初代会長に推されるのであった。1910年11月3日、カ ナダにロータリークラブが誕生し、国際的広がりとなって行ったのである。1922年国際 連合会は国際ロータリーと改称され、定款もロータリーの綱領も定められたのである。
 この間、1914年第1次世界大戦を皮切りに、傷病兵慰問や難民救済の活動を行い、 1917年国際ロータリー会長であった、アーチ・C・クランフの発案により国際理解と親 善増進のための基金が設定され、これが、ロータリーの国際活動の幕開けとなり、現在 のロータリー財団へと繋がっていくのである。
 1919年にソルトレークシティ大会において、国際親善増進に関する規定が組み込まれ たのであるが、その、記念すべきソルトレークシティにおいて今年6月再び国際大会が 開催されることは、ロータリーの世界理解にとっても意義深いものである。
 日本にロータリークラブが誕生したのが、1920年のことであるから、1919年のソル トレークシティ大会の翌年に当たるので、国際親善の波の中に誕生したものである。
 ロータリー誕生の頃から「奉仕派」と「物質的相互扶助=親睦派」との理論の対立があっ たが、親睦を奉仕活動の源とするというポール・ハリスの強い思いが多数の支持を受け 1世紀にわたりロータリー活動を発展させているものと思う。
 異常気候のみならず世界には我々の常識を越える数々の出来事が起こっている。
 自己中心的な世の中の流れがある。それらが他人への思いやりや世界への理解不足を 招いている。
 ロータリアンの真の親睦を深めあう姿こそが永遠の世界平和に欠かせないものになっ てきている。
 議論が伯仲し親睦が保てなくなって自然発生した例会での合唱も、日本では本当に親 睦に役立つ形にしていかなければならない。日本には大の大人が酒も飲まずに楽しく合 唱する雰囲気はない。アジアには欧米と違って楽しくみんなで歌を歌うという習慣が無 いような気がする。
 例会で、主義主張を超えて楽しい雰囲気を作り出す工夫が必要である。
 会員同士の強い親睦がなければ世界理解も全く意味が無くなってしまうからである。



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