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ガバナーメッセージ <第5回>
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「ロータリー財団の理解」
ロータリー財団は1916〜1917年度、米国ジョージア州アトランタで開催された
国際大会において、国際ロータリーの6人目の会長アーチ・クランフが「全世界的
な規模で慈善・教育・その他社会奉仕の分野でより良きことをするために基金を造
ろう」と提案したことに始まりました。その後、1928年の国際大会でロータリー財
団と名付けられ、1931年信託組織となり、1983年に米国イリノイ州法の法令化に
非営利財団法人となりました。
最初はアーチ・クランフの夢は単なる夢に過ぎず、何の効果もなく年月が経過しま
した。1947年1月27日、ポール・ハリスが亡くなり、ロータリー財団はポール・ハ
リス記念基金を呼びかけ、それ以来寄付金が集まるようになり、今日のロータリー
財団を築き上げました。
この歴史は、米山梅吉没後に東京ロータリークラブが呼びかけて誕生した、米山記
念奨学会と全く同じ意味合いの上で発展したわけです。
ロータリー財団は、いわば全国の「ポール・ハリス記念基金」と言っても良い意味
を持っているのです。
米山記念奨学会はロータリアンをカウンセラーにした有能な若手研究者に奨学資金
と心の支えを提供するのに対し、ロータリー財団はアーチ・クランフの夢を実現す
べく、全世界的規模の今日のプログラムを完成させたのであります。
このような共通点を考えてみますと、米山梅吉は日本におけるポール・ハリスであっ
たと改めて感慨深いものがあります。
2006年の国際協議会で、ルイス・ビセンテ・ジアイ財団管理委員会委員長エレク
トはロータリー財団の長期計画について次のように述べています。
@プログラムを保健、教育、環境、世界平和の4つの分野に統合する。
A 財団が専門家の領域になってしまわないようにプログラムの数は増やさず、ロー
タリアンの奉仕活動を支援し、資金を提供する事に重点を置くようにする。
B すべての人々が参加することができ、無数の人々が恩恵を受けられる「メガプロ
グラム」ができる。
C2010年までに、人道的プログラムは全プログラム予算の90%を占めるようになる。
D 財団資金ニーズは毎年少なくとも10%の割合で上昇する。2007年で米貨1億5,000
万ドル、2010年までに2億ドルが必要となる。
E 10億ドル以上の恒久基金を持つ財団が、毎年2億5,000万ドル以上を必要とするプ
ログラムに資金を提供できるようになる。
F 恒久基金がすべての財団年次プログラムを支援し、使途不指定寄付を段階的に無
くしていくことができる「恒久巨大基金」が誕生する記念すべき日がやってきます。
G長期計画を目的とした新しい協力関係を結ぶときが来ます。
H 平和を維持していくために国際ロータリーおよびロータリー財団の役割がさらに
も増して重要となる。
I政府でも対応しきれない溝を埋める重要な役割を担うようになります。
この夢に向かって私たちも「率先しよう」で協力していこうではありませんか。
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