タニア・カーテス女史からの礼状

RI5050地区(2000-2001年度)GSEチームメンバー

RI2510地区GSE委員会
橋本委員長と委員の皆様へ


 今日は! 皆様ご機嫌いかがですか。
 日本から帰国後の数週間は、留守中に滞った雑事の処理に追われ、また入院した祖母の見舞いなどもあってお礼状を出すのがすっかり遅れ、大変失礼致しました。
 今回の北海道旅行では皆様のご配慮で数々の楽しい体験を重ねることができました。そしてこのような素晴らしい国際交流の場を与えて下さった2510地区の皆様に心から感謝申し上げる次第です。今は皆様とのお別れに一抹の寂しさを感じているところです。
 2510地区の皆様から受けたおもてなしと友好の数々、食事、送迎、案内などなどに感謝の言葉もありません。私たち5050地区チームメンバーは王族のように大事に扱って頂きました。
 7月26日に、岩見沢でお世話になった通訳のひろみさんと深川のみちこさんがこちらに参ります。私たちはお二人をマリナーズの試合見物とウイスラー地方にお連れしようと今からわくわくしながら計画しているところです。そして北海道に沢山の親しいお友達ができたことを本当に嬉しく思っています。
 私は最近やっと2510地区で撮したフィルム(25本以上)の整理を始めました。そして札幌で皆様と一緒に写した写真を一枚額に入れ、部屋に飾りました。
 また7月30日には私のスポンサ?ラブ(アボットフォードRC)で、北海道でのGSE研修の模様をお話しする予定です。
 私のレポートもやっと完成したので近くお送りいたします。もしGSE報告書のことで何か必要なことが有りましたらいつでもご下命下さい。
 2510地区での素晴らしい想い出と友情の数々を、本当に有り難うございました。
 何時か再びお目にかかれること念願するとともに、皆様のご健康を心からを祈りいたします。
早々

タニア・カーテス (Tanya Curtis)



カナダ、ブリテッシュ・コロンビア州
チリワック ロータリークラブ


RI5050地区GSEチームリーダーの報告

RI5050地区からご挨拶申し上げます。
この報告書の目的は、5050地区のGSEチームリーダーとして北海道の2510地区におけるGSEプログラムに参加して学んだことを、RI財団管理委員会を始め、地区ロータリアン、地区役員やGSE委員会などの皆様にお知らせすることにあります。
私の報告書は3つに分けられます。最初はロータリアンとしての展望、次は職業研修を通じて職業人としての将来展望, そして最後は外国を訪問した一市民としての感想です。

ロータリアンとして

私は所属ロータリークラブと地区の活動を通じて、ロータリー会員に課された責任の重さと会員であることの重要性を固く信じているものです。特にロータリーが示している多くの価値観のなかで、「超我の奉仕」ほど意義深いものはありません。実際に今回のGSEによる冒険旅行を通じ、私はチームリーダーとして、人は皆このような信条をもって生きるべきであると云うことを学びました。
今回、北海道でお会いしたロータリアンの能力の高さに大変感銘を受けました。そしてこの交流プログラムに関わった地区委員、GSEコーデネーター、クラブ会長・役員やホストファミリーの方々は、例外なくこのロータリー精神を喜んで受入れて「超我の奉仕」を具体的に実施しておりました。
従って、私は2510地区に滞在中お会いしたすべてのロータリアンを5050地区のロータリークラブの仲間としてお迎えできることを誇りとし、光栄に存じているところです。同時にまた、私たちは5050地区のGSEチームメンバーを快く受入れ、献身的にお世話下さった2510地区の皆様に心から“Honto Ni Domo Arigato Gozaimashita“ と申し上げます。

職業人として

最近私はこの職業研修交流がいかに実り豊かで興味深いものであったかを理解するようになりました。私は日本の慣習と事業(ビジネス)の手順ばかりでなく、教育的な面でも数多くのことを学びました。そして既に私はこちらで学んだ知識を、幾つかの局面で日常の事業に取り入れております。特に実業の文化面に関しては、西洋社会よりもむしろ日本の方がずっと洗練されていると思います。
多くのホストの方々が述べておられたように、事業というのは時には人を幸せにし、また時には災いのもとにもなるものです。しかしながら、職業研修中様々な団体から私に寄せられた厚遇は正しくロータリアンであったが故であり、深く感謝しているところです。そして日本でも、また世界中どこでも同じように、ロータリアンであるが故の信頼と責務をはっきりと感ずることができるのです。
技術的な面と私の総合建設業者としての観点からは、北海道とカナダの厳しい冬に対処するための住居や建造物について、建築方法の相違点を知り得たことは大変有益でした。また、リサイクルの資材についての考え方や自然資源に関する議論が日本の建築業界でも重要になりつつあることを知り、大変参考になりました。

外国人として

最後に、初来日した一外国人として、今回のGSEプログラムについての私の個人的感想を皆様にお伝えできることを大変嬉しく思っております。
日本文化は巨大で複雑ですが、私たちのホストは持ち前の熱意と高い能力で形式に拘らず、家族の一員として私たちを優しく家庭の中に迎えて下さいました。そして私たちを心地よく住まわせ、絶えず励ましながら暖かく見守って下さった家族の方々のご好意に、本当に感謝の言葉もございません。
一外国人としての私がこの国際交流の機会で学んだ最も重要なことは、“意志の疎通に言葉は必須ではない”と云うことです。確かに何度か言葉の壁を感ずることはありました(大抵は私の側の原因でしたが)。しかし意志の疎通を図ろうとする気持ちさえあれば、大概のことは自然に通じてしまうと云うのも事実です。その結果、何とか分からせようと悪戦苦闘していたことも、いつの間にかユーモアと面白さに変わってしまいました。そして今一番好きな思い出は言葉が通じなくて藻掻いていた頃のものばかりです。
私たちにとって生活文化面での障壁はごくごく低いものでした。これはホスト側でも、また私たちが事前に交流プログラムを調べていた段階でも同じように感じていたと思います。そして研修プログラムの中で起こった障害も教育的な体験として正し、乗り越えて参りました。
こうした国際交流のお陰で、私たちは、特に私たちの文化と外国の文化の相違に関しても、以前よりはるかに寛容で且つ国際的視点に立てるほど賢明になれたと信じている次第です。
このGSEプログラムに参加して、特に次のことを学びました。
すなわち、皆様が異文化の垣根を取り払って私たちを知ったとき、私たちも皆様と全く同じような人間であることが分かる筈です。つまり私たちも皆さんと同様勝利を楽しみ、また子供達の将来に同じような懸念を抱きます。また私たちは、人生行路の上で降り懸かる様々な試練や困苦にも同じようにして立ち向かっているのです。そして私たちは同じテーマについて笑い、親友が去るのを見ては声を上げて泣くのです。
結論として、次のことを申し上げたいと思います。
今回のGSEチームリーダーとしての体験は、私をより良いロータリアンとして、そしてより良い市民として育て上げ、私の人生を大きく変えました。元来GSEは大変難しい仕事で、際限ないほど時間の掛かる準備を必要とします。しかし、それは..時には..大変気骨の折れる仕事かもしれませんが、一方でそれは人間の知性、忍耐そして不屈の精神を養うものでもあります。
最後に、もし私がもう一度奉仕を求められたら、躊躇することなく“YES”と云って“超我の奉仕”を表明することでしょう。

敬具

フレッド A.ルイス(Fred A. Lewis)
GSEチームリーダー
RI5050地区−2000−2001年度
(武藤 順訳)



RI5050地区(2000−01年度)

GSEチームメンバー報告書(3)

カナダ、ブリテッシュ・コロンビア州ホワイトロック市
バーバラ・シード

ミナサン、今日は“カーペンターズ”の代わりに5050地区GSEチームから“On Top of the World”(最高の気分)を提供させて頂きます! この歌は私たちが日本訪問をどのように感じていたかを最も良く表しているように思います。私たちはまさに”On Top of the World“(最高の気分)で、”There is wonder in most everything I see”(見るものすべてが驚きよ)の気持ちです。私は未だに今回の日本での体験に深い畏敬の念を抱いており、そして”And I wont be surprised if it's a dream”(これが夢でも驚かないわ)の心境です。
今回の北海道での研修旅行はすべてに亘って私の期待以上で、素晴らしい!の一語に尽きます。最も感動したのは人々の寛大さでした。ホストファミリーや大勢の方々が日帰り旅行に付添ったり、研修旅行の案内役を勤めたりして、私たちをびっくりさせ、喜ばせて下さいました。毎日私たちのために貴重な時間を割き、料理を作り、食べさせようと努力して下さったホストファミリーのお陰で私たちも自然に家族と結ばれ、お別れするのに大変辛い思いをしました。また美しい贈り物にも感動しました。さらにチームメンバーへの配慮が隅々まで行き届いていたので、不愉快やホームシックを感ずることもありませんでした! またGSEコーデイネーターとホストファミリーは毎日わくわくするような楽しい計画を用意するとともに、私たちの勝手な要請にも大変寛大に対応して下さいました。
その結果、この交換プログラムの職業研修を通じて、国際交流や国際平和に貢献しようとするロータリーの精神や目標をはっきりと意識できるようになりました。今回の体験で、私たちがどのように異なった文化圏に住んでいても人々の基本的な考え方に大きな違いのないことが良く分かりました。
2510地区に着いた直後の最初のホストファミリーが英語に堪能だったことは幸運でした。これによってプログラムや生活習慣について明確な方向付けができました。それで、次の週から言葉の障壁を意識することになりましたが、それでも言葉は生活上あまり大きな問題でないことに気付きました。実際には言葉が通じなかったことで却って家族と親密なれたように思います。今は日本語を話そうと一生懸命だった頃が懐かしく思い出されます。
ホストファミリーの家で、私は幾度も畳の部屋に泊まり、天ぷらパーテー、バーベキューやカラオケを一緒に楽しみました。私は栄養士ですが、これまで健康的な日本の朝食などを摂ったことがありませんでした! しかし、ここでの食べものは私にとって特別な、ハイライトとでも言うべきもので、毎度の食事はまさしく「贈り物」そのものでした。チームメンバーのタニヤは「あなたはほんとに食べ物を全部書き留めているの!」といつも驚いておりました。
スケジュールは大変びっしりしていましたが、忙しすぎるほどでもなく、十分に睡眠がとれ、健康を維持できました。ホテルやコテージに宿泊し、リラックスできたのも良かったと思います。ですから、朝ホストファミリーにお別れを告げ、そしてすぐ次の新しいホストファミリーに「こんにちわ」をいうのは辛いことでした。
今回参加できた文化的行事はどれも素晴らしく、面白いものばかりでした。太鼓ドラマー、伝統芸能の踊り、社寺仏閣、バーベキュー・パーテイーなど、今、日記を読み返しながらチームメンバーの全員が特別なときを過ごしていたことを改めて懐かしく感じております。
私はこの研修旅行の前まで、日本についてほとんど知りませんでした。しかし交流相手が北海道であったことは本当に幸運でした。私はこちらで人々の気持ちの暖かさを心から楽しみました(カナダの人々もやはり同じような行動を取るに違いありません)。特に今回私は食糧政策などに関心を抱いていたので、これらについて裏付けが取れたり、また納得させられたりして大変勉強になりました。また農学部、米の集荷場、食品工場(米、海藻)などを訪問し、日本の農業がカナダと同様さまざまな課題に直面し、挑戦していることを学び、さらに世界の食糧市場で小規模な農家がますます競争し難くなっている現実も知りました。
幸運にも、今回こちらで大勢の栄養士にお会いする機会に恵まれ、学校給食センターを含めて栄養士の職場を訪ねることができました。そして日本の社会全体が子供たちの学校給食プログラムなどに深い配慮と支援を示しているのに感銘を受けました。日本に対する私の理解はほんの初歩的なものですが、これらの地域社会全体に対する配慮は、ある点で日本特有の「相互扶助」哲学によっているに違いありません:外国人でも個人的あるいは社会的レベルでの日本人の助け合い精神を理解することができます。私はこれが日本において貧困の著しく少ない理由の一つではないかと思っています。
この交換プログラムに参加したことで、私の将来がどのように影響されたのでしょうか? ところで、私の最も好きな飲み物は今は冷たい緑茶です(来日の前後で飲み物の好みがすっかり変わりました)。もっと深刻ぶって言えば、人がどのように変わるのかを予知することはほとんど不可能ということです。しかし、こちらで国際的な研究や仕事に関わっているロータリアンにお会いして鼓舞され、新しい分野に向かう動機が生まれました;恐らく今後私はその方向を目指して行動するようになるのかも知れません。さらに、今回の経験のお陰で私は小さなことにも気配りできるようになり、そして(私の願望ですが)自分自身のためにもっと時間を割くようになりました。また、他人と一緒に活動したことによってカナダにおける「地域社会/集団主義」の重要性に改めて気付くこととなりました。
最後に、5週間もの間チーム仲間と一緒に「生活して」、彼らが厳しい状況下でいかに問題を処理するかを観察し、忍耐についても学びました。そして今、このような素晴らしい国際交流の機会の与えられたことを大変な名誉に思うとともに、これを私の人生の最も貴重な体験として、いつまでも心に焼き付け、大事にして参りたいと思っております。
ドウモ アリガトウ ゴザイマシタ。

バーバラ・シード
Barbara Seed
(武藤 順訳)



RI5050地区(2000−01年度)

カート・リップマン氏の報告

米国ワシントン州レーク・ステーブン市
2001年7月31日


この報告書では、まず北海道の2510地区のGSEプログラムによって啓発された点、そして次に札幌、岩見沢、深川、静内、苫小牧などを訪問したときのハイライトなどについてお話したいと思います。
この交換プログラムの素晴らしさは、この地区で沢山の友達を得たことです。これらの新しい友人たちは私に斬新な興味、興奮や発想を与えて下さいました。恐らくこれらの友人の多くは将来長く私の生活に関わることになるでしょう。ですからこの機会に今回北海道でお会いした全ての方々に心から感謝いたしたく存じます。
私にとってもう一つ良かった点は、自分の日本語通訳の能力を判定することのできたことでした。今回は本来の職業研修の他に、通訳技術と日本語能力の二つの向上を目指しておりました。元来、私は大勢の前で英語と日本語の通訳をしたり、あるいは自分のアイデアを述べたりするのは大変難しく、苦手と思っておりました。しかし日本から帰国してからは大勢を相手に話す機会も多くなり、そして以前よりはるかに気楽に話せるようになりました。恐らく米国とカナダのロータリークラブでGSE体験談を話すときなどが、私の会話術の向上振りを試す絶好の機会になると思います。
札幌に着いた頃、私の日本語は本当にお粗末なものでしたが、それでも一週間後には何となく気楽に日本語が使えるようになっていました。以前私は青森に住んでいたので恐らく方言もあったかも知れません。札幌で2−3日するうちに北海道が日本語を習得する上でまたとない場所なのに気付きました。はっきりとした標準語が使われていて理解しやすかったのです。ですから滞在5週間目の研修の終わりには日本語の会話についても沢山のことを学びました。勿論もっともっと日本語を勉強しなければなりませんが、それでも限られた期間内にできる限りのことを学習したという満足感があって幸せでした。
さらに、ここ北米と日本の双方で、ロータリーの奉仕の理想を学び得たのもGSEのお陰でした。何と云う素晴らしい団体なのだろうと思いました。そしてこの交換プログラムでお会いしたロータリアンが全員本当に善意に溢れ、平和を目指して活動しているのを実感しました。
最後に、この交換プログラムは私に文化相互関係(異文化)理解の重要性とその理解がいかに平和と善意に満ちた世界を築くのに役立つかを気付かせて下さいました。私は家内とともに異文化の重要性を子供にも伝え、それが常に私たちの生活の一部になるよう、さらに努力するつもりです。このことは単に私の家族だけではなく、もっと大勢の人々が同じような海外旅行体験をすることによってより多くのことが得られることを意味します。
次ぎは私たちも(ホストファミリーとして)、丁度皆様が外国の客(5050地区のGSEチーム)を暖かく迎えて下さったと同様に、家庭を解放し、皆様をお迎えしたく存じております。
本当に有難うございました。

札幌のハイライト

札幌の2510地区年次大会では沢山のロータリアンにお会できたこと嬉しく存じております。そしてここのロータリアンの多くが豊富な海外旅行経験を持っていることを知って興味深く思うとともに、この研修旅行を通じてそれぞれの旅行談を聞けたのも楽しいことでした。
札幌での私のハイライトの一つは戸井会計事務所で札幌南RC会員の戸井敏夫さんにお会いしたことです。この訪問は本来の職業研修計画にない特別なものでしたが、私たちは約1時間日本における税制と税務署に関して沢山質問し、多くのことを教えて頂きました。事務所を去るとき本を一冊頂きましたがこれは大変参考になりました。有難うございました。
もう一つのハイライトは私たちをロータリアンが市内見物に案内して下さったことです。この方々のお陰で札幌での滞在が一層楽しいものになりました。特にコーデネーターの札幌幌南RCの前田恒夫さん、札幌清田RCの林紀美子さん、ホストファミリーの高橋宏先生、並びに2510地区派遣GSEチームメンバーには大変お世話になりました。

岩見沢のハイライト

本当に素晴らしい都市で、楽しく滞在できました! 私たちが岩見沢のロータリークラブから受けた暖かい歓迎振りは驚くべきものでした! 到着した夜、私たちは太鼓ドラマーとよさこい踊りで歓迎され、歓待の夕べを大いに楽しみました。
岩見沢で私は勝田さん一家に滞在し、他のホームステイ先と同様にここでの生活を大いに楽しみました。勝田さんとの会話は面白く、忘れ得ない想い出になりました。いつか勝田さん一家がワシントン州の私の家に訪れて下さる日を楽しみにしております。もう一つの岩見沢でのハイライトは、岩見沢RC会長宅のガーデン訪問でした。何と美しい日本庭園だったことでしょう!あの庭園の植木や魚の見事さには只只驚くばかりでした。
岩見沢の各RCではGSEチームを受け入れるのが初めてとのことでしたが、他クラブと同様にプロ並みの素晴らしい研修計画を立てて下さいました。岩見沢東RCの細矢義弘会長を始め、暖かく歓迎して下さった岩見沢の皆様に心から感謝申し上げます。

深川のハイライト

他のすべての訪問地と同様、深川も素晴らしくユニークな体験を与えて下さいました。特に山田さんは大変なタレントで歌、マジック、柔道、バレーボールなどで私たちを驚嘆させました。
深川RCの方々は皆大変寛容で柔軟性に富み、見事な研修プログラムを用意しておりました。お陰様で素晴らしい時を、素晴らしいロータリアンとともに過ごすことができ、感謝の申しようもありません。
私の個人的な趣味として、友人と一緒に毎晩日本酒を酌み交わすのが大好きなので今回の「くにまれ酒造」の訪問は特別嬉しく思いました。さらに大国神社、留萌、富良野やあちこちの温泉を訪れることができ、大満足でした。

静内のハイライト

静内は目も覚めるような美しい町で本当に活き活きとしておりました。特に野外での夕食会で伝統の静内踊りに参加できたのが愉快でした。またアポイ山にも登れて興奮しました。
静内以外の町(三石、浦河、えりも,様似)の訪問も素敵でした。いずれも日帰り旅行でしたが、どのプログラムも内容が良く、興味深いものばかりでした。中でも中山さん一家は私たちに特別な好意を寄せて下さいました。家内と娘もよろしくとのことです。

苫小牧のハイライト

なんと大きく、活気のある都市でしょうか!この都市には、沢山の職業、大会社や美しい観光など、全てのものが備わっているように思いました! 私は特にトヨタ自動車、北電火力発電所や苫小牧民報社などを訪ね、わくわくしながら職業研修を受けました。また私のホストファミリーのお父さんの村上さんとも税や会計のことを話し合うことができ、大変勉強になりました。
以上のように今回私たちは2510地区でチームメンバーそれぞれの職業(私は会計事務)に応じて様々なアイデアと情報を交換することができました。また私に取っても今後ビジネスを進める上で非常に参考になりました。
改めてこれまで惜しみないお世話とご指導を賜わった2510地区のロータリアンと関係者の皆様に衷心より感謝申し上げる次第です。

RI5050地区 2000−2001年度
GSE チームメンバー
カート・リップマン(Kurt Lippman)
(武藤 順訳)



RI5050地区(2000−01年度)

タニヤ・カーテイス女史の報告書

2001年7月25日


GSEの旅行の始まる前はこれから何がこのチームに起こるのだろうか?スケジュールは一体どうなっているのだろうか?私のホストファミリーはどんな人たちなのだろうか?訪問先はどんな国状なのだろうか?〜と非常に不安な気持でした。しかし出発直前に252地区から届いた旅程表の内容は素晴らしく、ホストファミリーの名前を知るだけでも気分が落ち着きました。スケジュールが多少変更されても、されなくても全く気にならなくなりました。期待通りのことがあらまし事前に分かったからです。
GSE委員長とホストファミリーから研修前に頂いた挨拶状もまた私たちに安心感を与えて呉れました。特にカナダ出発の2−3日前に私の最初のホストファミリーとなった高橋先生から届いたE−メイルですっかり心が和み、温かく迎えられるに違いないと感じました。今改めてこれらのご配慮に心からお礼を申し上げます。
最初の頃は天候のニュースだけでも嬉しく、心が弾みました。もしホストファミリーのリストにE−メイルアドレスなどが載っていればチーム・メンバーとのより緊密な連絡も可能だったかも知れません。
私たちは事前に各自の職業情報をもっと沢山送っておくべきだったと反省しています。研修旅行の目的が“職業交流”ですからこれは非常に大切なことでした。研修プログラムに入る前に希望する職業や事業の詳細が分かっていればチーム・メンバーも思い通りの充実した研修を受けることができるようになります。私は今回の職業研修を大いに楽しみましたが、残念ながらカナダにあるのと同種の会社を訪れたり、関係者と会ったりはできませんでした。

第1週 札幌!

私たちは千歳空港に着いてすぐ短い歓迎の挨拶の後、その場でホストファミリーに紹介されました。これは素晴らしいアイデアでした。長旅だったので簡単に済んだのが良かったのです。
翌日ロータリー例会(昼食会)に出席しましたが、旅の疲れもあって、少し厳しかったかな!と感じました。初日から例会に出るよりもホストファミリーと少しでも知り合えるようになりたかったというのが正直な心境で、このために若干余裕時間を頂ければ有難いと思います。
札幌における滞在はてきぱきとした中で王族のように扱われました。GSE委員会に出席して主要関係者と親しくなることは非常に重要です。新しい場所を訪れるたびに委員が同行したり、また全委員が分担して素晴らしい仕事をして下さったことは賞賛に値します。GSEと関係者に対する感謝の気持ちを言葉で表すことができません。
札幌で撮った着物姿の写真は私たちにとってのハイライトでした。何と幸運だったことでしょう!この特別な写真は北海道の想い出として掛替えのない財産になりました。ホテルの美容室で髪のセットやメーキャップをして下さった女性の方々に感謝いたします。大満足でした!!
清田RCのGSEコーデイネーターの林さんは英語をまったく話せませんでしたが一日中私たちの観光に付き添って下さいました。彼女の伝統的な和服姿は何とも素敵で、彼女の絶え間ない微笑とともに未だに私の頭に焼き付いております。
地区大会では沢山の人たちにお会いし、そして地方のロータリアンとも知り合いになりました。光栄にも私たちは開会式典の正面舞台で全会員に紹介され、式典への参加を心から楽しみました。しかしチーム・メンバーがあまりにも日本語が下手だったので分科会の討議に加わってもあまり役立ちませんでした。通訳付きでも討議内容を急に理解するのが非常に難しかったからです。それよりむしろGSE委員などと交流していた方が良かったのかもしれません。
私たちの訪問先では通訳の方々が素晴らしい働きをして下さいました。長時間にわたる通訳たちの忍耐に心から感謝するとともに、英語で話し掛けて下さった多くの方々にも心から賛辞を送りたいと思います。残念ながら私たちの日本語の勉強不足の故で皆様に大きな負担を掛けてしまいましたが、一方言葉の壁があったお陰で異文化交流の問題点もはっきり分かるようになりました。次のGSEチームには日本語を良く勉強しておくよう伝えたいと思います。しかし住民の皆様から直接日本語を学ぶのも楽しいかも知れません。
分区から分区への移動に際して沢山の重い手荷物を注意深く扱い、搬送して頂いたのも期待以上のことでした。
2510地区での滞在期間を通じてGSE関係者が全員非常に暖かく、人間味に溢れた人たちでした。私たちは何時,何処でもロータリアンの微笑みに迎えられましたが、それはすごく心を和ませ、安心感をもたらすものでした。また何時もホストファミリーから気持よく受け入れられましたが、それでも新しいホストファミリーや新しいロータリアンたちとの出会いや移動の時は不安な気持に駆られたものでした。しかしその不安も新しいホストファミリーに会うまでのことで、その後は不安感など一挙に吹き飛んでしまいます。

第2週 岩見沢!

私は岩見沢東RCが今回始めてGSEチームのホストをしたとは信じられませんでした。彼らはびっくりするような内容の研修プログラムを実施して下さいました。例えば夜間例会は初めてでしたが、ここでの素晴らしい歓待は、最高の気分転換になりました。このような例会で特別なプレゼンテーシヨンをさせて頂けたことを本当に嬉しく思いました。
GSEコーデイネーターとホストファミリーの方々が全員で一生懸命お世話して下さり、さらに職業研修旅行を兼ねた特別スケジュールも用意して下さいました。特に焼き物作り実習の時などは全員が夢中でした。このように、皆が一緒になって創造的な仕事に熱中していた時が私たちの至福の瞬間であったことをお分かり頂けることと思います。
しかし事業に関する長時間の説明を通訳を介して聞くのも大変難しいことでした。それでセラミックスを作ったり、着物を着たり、柔道を習ったり、生け花を活けたり、博物館を見学したり、パークゴルフを試したりする方を楽しんでしまいました。また岩見沢の受入れ関係の方々は、チーム・メンバー同士の事前の打ち合わせ時間まで都合して下さったことにも感謝申し上げねばなりません。
ログハウスでの夜は忘れ得ない想い出となりました。私たちは夕方までホストファミリーやロータリアンたちと一緒でしたが、その夜と翌日は私たちだけで自由に過ごすことができました。独りだけあるいはチームだけの時間が少なかったので、この自由は大変貴重な贈り物でした。
私のホストファミリーの折笠さんが3人のお子さんと一緒に小樽を案内して下さり、家族ぐるみの小旅行を体験しました。この時はわざわざ通訳(ひろさん)まで用意して下さいました。こんな風にして暖かな友情が自然に育って行くことなど、以前は想像もしておりませんでした。ちなみに“ひろさん”は3週間後にカナダに来られるとのことで再会を大いに楽しみにしております。
回転寿司トッピーでのお別れパーテイは素晴らしく、またカラオケで歌うのも非常に楽しいものでした。そして遅くならないよう夜の門限内で散会しました〜私たちは何時も寝不足気味でしたから! 
各分区のホストファミリーのもとを離れる度に、涙を流し、抱き締め、手を振って別れを惜しみました。そしてチームと恐らくホストファミリーも共に素晴らしい国際交流体験を積んだことを改めて実感しました。深川へのバスでの出発は感動的で楽しいものでした。

第3週 深川!

深川市は私の住むカナダのアボットフォード市と姉妹都市提携をしているので、深川での経験は私にとって特別に意義深いものでした。ここでの最初の例会で市長さんの歓迎を受け、そしてアボットフォード市や米国で過ごしたことのある沢山の人々ともお会いして友好関係が一段と加速したように感じました。初日のロータリー夕食会ではこの交流ムードが一層盛り上がり、感動しました!翌日から私たちは深川地方のあちこちを訪れ、また美瑛と富良野への日帰りの観光旅行を楽しみました。大国神社に参拝し、そこで山田さんから柔道を習ったのも忘れられない想い出になりました。素敵な一日でした。
聖マーガレット園でおいしい昼食を頂きながら過ごしたこと、花嫁衣裳を着せて頂いたこと、そして結婚式を拝見させて頂いたことなど、どれも楽しい経験でした。プラザホテルの畳の部屋に泊まったこともまた貴重な異文化体験となりました〜カナダにはこのような部屋はありません。こうして私たちは異文化の面白さを満喫させて頂いたのです。
深川のキャンプ・コテージでのバーベキューは素晴らしいサヨナラ・パーテイで、食べて、歌って、満足しました。私たちのために貴重な時間を割いて様々な手配をし、寛がせて下さった深川の皆様に心から感謝申し上げます。私たちは姉妹都市の住民としての紛れもない繋がりを感じ、気楽に甘え、寛ぐことができました。

中間点 札幌再訪!

私たちは再び札幌に戻り、札幌ドームや小樽の観光もしました。小樽での港湾のクルージング、ガラス吹きの実演とヴェネチアガラス美術館の見学は私にとってのハイライトでした。また小樽南RCの岡崎さんの寺院(量徳寺)の訪問も思いがけなく楽しいものでした。もっと小樽で過したいと思ったほどです。素晴らしい街でした。
その日の夕方の星野さん(2510地区派遣GSEチームリーダー)宅でのガーデンパーテイも楽しいものでした。札幌のホストファミリー、派遣GSEチーム・メンバーやGSE委員などとも再会できました。GSEコーデイネーターの前田さんは到着した日から笑顔を絶やさず親身に世話して下さいました。彼のユーモアとゆったりとした人柄は私たちの滞在をどれほど豊かにしてくれたか分かりません。その夜は中島公園傍のホテルライフォートに泊まりました。

第4週 静内!

静内地方は私のような馬好きにとって非常に興味深く、またこれまでとは違った田園のライフスタイルを大いに楽しみました。どの訪問先も独特のプログラムを用意しておりました〜兎も角どこも面白いことばかりでした。
アポイ登山は驚きの連続でした。わあーハイキングだ!こんなに長いハイキングなど全く予想していなかったので、大変登り甲斐がありました。頂上もスリル満点でした。山田さんと登山クラブの人たちは良く助けて下さり、食料のいっぱい詰まった重い荷物を上まで運んで下さいました〜有難うございました。
静内での戸外のバーベキュー・パーテイは気楽で、カナダに帰ったような気分になりました。伝統的なダンスとドラム・グループの飛び入りがこの日のハイライトで、全員が楽しみました!
翌日から静内以外の幾つかの町(様似、新冠、えりも)を訪ねましたが、どこも大変魅力的でした。道央の最南端のえりもの海岸も素晴らしい景色でした。また 温泉が寛ぐのに最高の場所であるということも実体験して良く分かりました。
最終日の夜は写真を撮ったり、会食したり、感謝とお別れの挨拶をしたりして楽しく過ごし、再びホテルに泊まりました。そして最後のホストファミリーに移る前の心の準備をしました。

第5週 苫小牧!

苫小牧が今回の研修旅行の最終地でした。このころは少し疲れ気味でしたが、ここでのプログラムも第一週と同様大変素晴らしく、疲れも何も吹っ飛んでしまいました。
白老では北海道の原住民とその背景について学びました。特に資料館は非常に興味深く、見学時間が足りなくなるほどでした。またこの地方の神社も色彩豊かで、私たちが訪れた中の最も美しい場所の一つでした。伝統的な舞踊も今まで経験したことのないものでした。
個人的ながら苫小牧で特記したいのは「茶の湯」と「生け花」を習ったことです。花を切り揃えて活け花を創作するのは本当に楽しいものでした。その晩、ホストファミリーの山本さんの家でもう一度試して見ましたが〜山本さんの活け方は何とも見事で、真似もできませんでした!
今回私たちは研修旅行を通じて新しいことを沢山学習しましたが、地方のロータリアンもまた絶えず新しいことを学習していると云うことを幾度となく聞きました。これは素晴らしいことだと思いました!
滞在中に火力発電所など興味深い施設や企業を数多く訪問しました。また最終日の行事として遊覧船での港めぐりや日本庭園見物など、忙中閑ありで楽しく充実した一日になりました。しかしこの日の夕食会は楽しい中に一抹の別れの淋しさがありました。
これで研修旅行が終わるわけですが〜ここでも信じられないほど多くのことを体験しました。夕食は大変おいしく、またこの後ホテルの最上階の部屋でホストファミリーたちと一緒にデザートにトッピングしたり、美味しいアイスクリームやケーキを頂きながら皆と別れを惜しみました!これは苫小牧の方々と一緒に共有した感動的な一刻でした。しかしこれが本当に北海道での最後の週で、最後のホストファミリーであり、そしてまもなく北米に帰らなければならないということを切なく感じておりました。

帰国直前 札幌!

札幌のホテルに戻って、私たちは気ままに買い物や散歩をしたり、夜の札幌の街を散策したりしてプライベート・タイムを楽しみました。薄野でホストファミリー、GSEの派遣チーム・メンバーやロータリーの友人たちと一緒にカラオケで歌いました。特に薄野を案内して下さった金子さんには心から感謝いたします。
サヨナラ・パーテイではこの研修旅行を生涯で最良の日々にして下さった2510地区の人々にお別れと感謝の挨拶をさせて頂きました。私たちの感謝の気持を何としてでも皆様にお伝えしたかったからです。
滞在中に多くの方々から頂戴した写真はどれも素晴らしく、活き活きと想い出を刻んでいました。沢山のお手紙や贈り物!一日中車で案内して下さったこと!手荷物を運んで下さったこと!暖かい気配り!おいしいデザート!朝食の用意や洗濯までして頂いたこと!ホテルで寛がせて頂いたこと!2510と5050両地区の住民同士の素晴らしい相互交流!などなど本当に有難うございました。

終わりに

日本は美しく、非常に興味深い国でした。特に北海道の人々はこの研修プログラムを通じて深い洞察力をもって国際交流の素晴らしさを実体験させて下さいました。どの職業人も、どのロータリアンも、またどのホストファミリーも一生懸命最高の研修旅行をなるよう努力して下さいました。そして私たちはこれ等の方々を決して忘れることはありません。
残念ながら私は今回のGSE経験がどんなに幸せのものであったかを言葉で表現することができません。この研修プログラムをこのように実施して下さった皆様の献身的な努力に心から敬意を払うとともに本地区のロータリアンと知り合えたことを誇りに思っております。そしてRIの公式標語“超我の奉仕”を皆様が真に実践していることに心から敬意を表する次第です。
皆様から離れてしまったことを大変寂しく思いますが、今回のプログラムのお陰で多くの方々と生涯の友人になれたと確信しております。これこそが正しく国際的な友情を築こうとするGSE本来の目的に適った行動に違いありません!友情には言葉も要りません!距離や言葉の障害もありません!私はこれ以上の素晴らしいホームステイの家族を求めることはできません!皆様とのすべてのことが素晴らしかったのです!そして今回のGSEプログラムで失望したことは一度もありませんでした!

この私の報告書は長過ぎて くどいかも知れませんが、これは2510地区の全ての方々にGSE関係者の努力とその結果がどれほど大きなものであったかを知って頂く上で必要でした。私たちはどんな些細な好意も決して忘れません!
北海道の皆様、本当に有難うございました!今後は遠く離れた皆様に電話、E−メイルや手紙でお話できるのを大いに楽しみにしております。


タニア・カーテイス
           カナダ国、ブリテッシュ・コロンビア州、
アボットフォード市、
(武藤 順訳)



RI5050地区(2000−01年度)

ジュリー・ロング女史の報告

2002年8月8 日


北海道での経験

北海道での信じがたいような素晴らしいGSE体験の後にカナダの家で前と同じ生活習慣を戻るのは大変難しいことでした。日本を去るときは大変寂しい思いをしましたが、今は北海道での貴重な想い出と新しい友達のことを大事に胸に抱いて過しております。

北海道の人々

人々は何処でも大変暖かく私たちを迎えて下さいました。お陰で私たちは何時も歓待されているのを実感し、光栄でした。そして毎日が新しい冒険の連続でした。

日本のイメージ

日本に対する私のイメージが変わりました。私はもっと古い、そしてもっと伝統的で情熱的な日本を想像していました。しかし北日本の北海道の風土はブリテッシュ・コロンビア州とよく似ていたばかりでなく、想像以上に近代的でした。札幌市の人口はバンクーバー市の人口150万人をやや上回っていますが、それでも札幌は非常に落ち着いた街との印象を受けました。混雑をそれほど感ぜず、しかも都市の機能のすべてが整っているように思いました。
今私は北海道とブリテッシュ・コロンビア州を比べながら、国家や家庭の違いを考えているところです。両地区には沢山の類似点がありますが、それでもなお文化、気候、産業、生活様式などの面で様々な相違に気付きます。

率直な印象

環境問題:以前から私は日本の環境問題に大変興味を抱いておりました。今回リサイクルの実例と環境を保全する手段を北海道で直接見聞し、その取り組み内容の素晴らしさを再認識しました。特に北海道でのリサイクリングの計画(廃棄物工場、発電所、ビール工場、リサイクル工場)の現場を視察することができ、非常に参考になりました。
事業:北海道は非常に自主独立的で、(木材と石炭)以外は輸入の必要がありません。必要なものは全てここで生産し、製造できるからです。カナダには様々な資源があり、われわれ自身で何でも生産できるはずなのに非常に多くのものを輸入しております。残念ながらカナダの重税が利益を難しくしているのです。
北海道の人々:人々がどのような職業についていてもそれぞれ自分の仕事に誇りを持っていました。ガソリンスタンドの従業員でも、旅行会社のガイドでも、獣医師でも皆同じです。
各都市と地域:それぞれの都市や地域に特産物や特有の生産施設があります。ラベンダー畑、サラブレットの馬などが良い例です。地域毎に持ち味を生かした特産物やテーマがあります。ですから私たちは何処を訪れても参考になることが多く、勉強になりました。
言葉:ニホンゴ(日本語)は本当に聞いて楽しく、自信に溢れた陽気な言語です。私は家で日本語の勉強を続けたいと思っています。こちらですでに新しい日本人の知人と日本レストランを見つけました。
音楽:音楽は日本文化の重要な部分です。音楽を聴くのは大変素晴らしいことです。私は音楽が皆の心に調和(ハーモニー)と平和(ピース)を与るものと確信しています。
大きさ(サイズ):車から掃除機まで、すべてのものがコンパクトで可愛いらしい感じでした。私は小さなミニバンを家に持ち帰りたいと本当に思いました。
ペット:動物が家族の大事な一員なのを見て嬉しくなります。北海道では動物も大事に扱われておりました。動物好きの私には嬉しい驚きでした。私たちのホスト・ファミリーやロータリアンの友達の多くが犬や猫を飼っていました。

文化の違い

女性の立場:カナダと違って日本社会では女性の立場が大変強いように感じました。自立心のある女性として私は海外を旅行し、世界中の教育について知識と見聞を広げたいと思っています。結婚して子供を育てるよりも、このようなことをしたいというのが私自身の選択です。私は家族を増やしたいと思う女性を尊重します。しかし私にはそうするか、しないかの選択の自由があります。幸いにも私の家族はこのことをよく理解していて私を支えてくれています。
私は女性が教育を終えて結婚し、子供を作り、家族(夫、子供、祖父母等)の面倒を見るという非常に強い伝統社会を見てきました。一方 若い人たちの中には教育を受けて独立し、仕事のキャリアーを積み、そして直ぐには結婚せず、家族も作らない女性がいることを知っています。これが現代社会の自然な流れで、このような社会ではキャリアー女性は身を固めるのを一番後回しにして仕舞い勝ちです。私は海外旅行などを通じて広く経験を積み、身近な世界の出来事をよく理解できるようになるのも大変大事なことと思っています。
私は日本の地域社会では事業所と家庭が相互に支援し合っているのを知り感銘を受けました。勿論カナダでも、地域社会で人々は皆互いに助け合って暮らしていますが、事業所などのビジネス社会と家庭の間ではまだそれほど互助は進んでいません。それでも小都市の方が大都会より相互扶助をする傾向は強いようです。
教育問題:私は日本の教育制度と将来のビジョンも非常に興味深く思いました。高等専門学校、単科大学、総合大学では専門科目と実用的な訓練の場が提供されていたからです(農業、教授法)。
健康問題:喫煙は私にとって重要な課題のひとつです。カナダでは、特に私の住んでいるバンクーバー市で喫煙は全ての公共の場で禁じられ、人気がありません。しかし日本では男性の喫煙人口が高く、またヘビースモーカーの多いのに驚きました。ですから岩見沢市は私たち非喫煙者チームを高く評価し、敬意を表してして下さいました。禁煙社会を目指すことは本当に思いやりのある対応です。私はタバコの煙りに曝されている日本と子供たちが心配でなりません。タバコが癌や其の他の健康障害(肺気腫、喘息等)と密接に関連しているのは周知の事実だからです。
食べ物:“オイシイ!”果物や野菜が実に様々ありました。それにお寿司の味は格別でした。私はメロン、アスパラガス、アイスクリーム、チョコレート、お茶を大いに堪能しました。
ホーム:家は非常に地味で、それほど贅沢でもなく、また地所も狭いのが一般的です。これは必要事項の優先順位と限られた土地のスペースによるものと思われます。
日本人が大事にしていると思われるのは:家族、教育、社交上の儀礼などで、過剰に贅沢なものを持つことではありません。皆様も素晴らしい車を持っていますが、ブリテッシュ・コロンビア州で住民は、まず第一に家と車を見せびらかそうとします。カナダでのこの優先順位は釣り合いが取れておらず、妥当でもありません。
伝統文化:あなた方の伝統、歴史、信用、儀礼などをこれからも長く守って下さい。そしてあまり近代的にならないで下さい。これらの伝統文化が日本や北海道を他の世界と比べてユニークなものとして際立たせているのです。これらが旅行者を惹きつけ、北海道は特別なところと訴えているのですから。

GSEプログラムに関する提案

私は、週毎にホテルの個室で一日ゆっくり休養できたことに心から感謝しています。チームメンバーが休息、反省、移動(新しいホスト・ファミリーと新しい都市へ)などのために幾らかの個人的自由時間(プライバシー)を持つことも大切です。
訪問地の替わる毎に少なくとも1回位、スケジュールの調整や職業研修などのためにメンバー同士のミーティング時間を取れれば好都合です。日本へ出発する前に、GSEメンバーは特殊な質問事項や専門用語などをあらかじめ書き留めたり、翻訳しておくべきだと思います。特に職業研修の時には正確な翻訳が必要だからです。

相違点と多様性

私たちは各地の都市や町村を視察して色々なことを経験するというまたとない機会に恵まれました。こうして私たちは多様な北日本の現状について、そして住民が日頃どのように考え、何を訴えようとしているかなどを広く展望することができました。

体力

家で毎日している運動(サイクリング、ランニング、ハイキング、カヌー漕ぎ)は大歓迎です。深川でのレクリエーション・センターとプール、札幌と岩見沢での公園の散歩は勿論のこと、幾らか大変でしたが静内でのハイキングは大変楽しいものでした。北海道の人たちは活動的過ぎるようにも思えませんが、ブリテッシュ・コロンビア州やワシントン州と同様に、サッカー場、アイス・ホッケー・アリーナ、プール、野球場などがあちこちにあるのに気がつきました。

ハイライト

伝統的な結婚式用の着物の試着、茶の湯、日本の若者たちとの伝統的な踊り、アポイ山の登山、札幌ドームのサッカー、夜の“すすきの”などのことがハイライトとして目に浮かびます。最高“オイシイ”お寿司は本当に新鮮で、特にマグロは口の中でとろけてしまうほどでした。またビール工場、チョコレート・ファクトリー、陶器作りと陶器職人、ガラス吹き、ブリテッシュ・コロンビア州の原住民とよく似たアイヌ民族の歴史、神道の神社、仏教寺院、博物館、総合大学、単科大学、農業専門学校、岩見沢と深川のログハウスやコテージでの宿泊、柔道の練習、カラオケ、留萌と支笏湖でのボート遊び、露天風呂の温泉、チーズとワインの工場、公園でのピクニック、赤ワイン、チョコレート、アイスクリーム、活け花、折り紙、パーク・ゴルフ、ロータリークラブでのランチとバーベキューなどなど、沢山ありました。
皆で上を向いて歩こう(スキヤキ・ソング)を歌いましたが、それは意気揚々とした調子のよい歌でした(スゴイ)。

意見

私は好きなように行き来できる自由を懐かしく思ったこともあります。これは北海道の反省ではなく、ロータリークラブが出来得る限りの多くのプログラムを用意し、様々な研修機会と楽しみを提供するという目的への反省です。
GSEでは、各自が親善大使の役割を果たすよう期待されていることもあって、私たちはどこでも“王族”のように大事にされていると感じました。またこちらでお会いしたロータリアンは魅力的な方ばかりでした;如才がなく、教養豊かで温かみがあり、また愉快で気軽に話しかけられるような人たちでした。
私は職業婦人、熟年夫人や若い女性とも特別の絆を結ぶことができました。彼女たちともっと個人的経験、生活様式、生き方、希望や夢などについて話し合えば良かったと反省しています。

最も印象的なこと

今回最も感銘したのは、私のホスト・ファミリーの寛大さ、愛情と友情の濃さでした。“私はどの家でも家族の一員であるように感じました。” このように、短い期間に培われた友情ですが、この素晴らしい友情の絆は私に特別な感慨をもたらしました。

私のホスト・ファミリーは

金子さん、松重さん、大西さん、渋井さんと森さんです。

“このGSEプログラムは私にとって生涯で最高の恵まれた機会でした。”

私はこの掛け替えのない体験を高く評価いたします。そしてこれからも日本、特に北海道の友人との貴重な_がりを大事に保ち続けたいと心から念願しています。
ロータリーのGSEは実に素晴らしい経験でした。

サンキュー! どうもありがとうございました!!!



ジュリー・ロング
           カナダ、ブリテッシュ・コロンビア州

(武藤 順訳)


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