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ステンハマーRI会長
05-06年度 ステンハマーRI会長

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朋友ロータリアンの皆さん

2005‐06年度、私たちは、確固たる基盤および羅針盤となる過去の成功の 数々、そして意欲を引き出す豊かな歴史とともに、ロータリーの奉仕の第2 世紀へと踏み出しました。私たちは過去の栄光に閉じこもるべきではありま せんが、そこから学ぶことは、将来への確かな前進のエネルギーとなるはず です。

このことを念頭に置きながら、私は、自分の重要な使命を的確に表すテーマ を選ぶべく、これまでの世紀にロータリアンが書き記してきた数々の叡智に 満ちた言葉に目を向けました。私たちの思考を導き、行動を促すあらゆる感 動的なメッセージの中でも、ロータリーの標語「超我の奉仕」の5文字ほど、 的確にロータリーとロータリアンの精神を言い表している言葉はありませ んでした。

私たちがロータリーの第2の百年の第1章を書き始める今年度に、国際ロー タリーの会長となることができ、大変光栄に思います。この重要な年度の テーマとして「超我の奉仕」を選ぶことは、ロータリアンを鼓舞する最も意 義深い言葉を使いたいという私の願望を反映しています。しかし、私はまた、 ロータリーでの日々を簡素に保つ努力、すなわち、過去からの継続を維持し つつ、未来に向けてまっすぐな道のりを据えることが必要であるとの思いか らも、このテーマを提案いたします。従って、私は、これまでに絶大な成果 を上げてきた、人類の基本的ニーズを表す諸分野に焦点を当てたいと望んで います。

このような分野の一つに、識字率向上と教育があります。一対一の取り組 みから大規模な識字率向上プログラムに至るまで、ロータリー・クラブは、 読み書きを学ぶ人々を助けるための数多くの素晴らしいプロジェクトを実 施してきました。学校に教材を提供し、教師を教育し、子供たちに通学に 必要な衣服や本を提供してきました。そして世界中の地域社会においては、 ロータリアンが学校を訪問し、子供たちに本を読んで聞かせ、その逆に子供 たちが本を読むのを聞いてあげてきました。

これら数多くの成功にもかかわらず、未だ無数の成人が、簡単な文の読み書 きができず、実用的な識字能力を備えていません。つまり、通常の業務や毎 日の生活に必要な読み書きや計算を行うことができないのです。この問題に よって、自分をはじめ家族を養う上で非常に多くの人々に制約が課せられて おり、この問題への取り組みに、ロータリーの豊かな経験と継続的活動が必 要とされているのは明白です。

2005‐06年度を通じて、私は、世界各地でロータリアンが効果的に取り組んで いる問題、すなわち水保全に関連する活動も継続するようロータリアンに奨励 していきます。ロータリー・クラブによる無数の水プロジェクトのおかげで、何十万 もの人々が今や水を手に入れることができ、飲用水や適切な衛生環境による 多くの保健上の恩恵を受けています。

しかし、未だ多くの課題が残されているのも事実です。あまりに多くの人々が、 安全な水の供給を受けられず、適切な衛生環境に恵まれていません。 その結果、予防できるはずの水を介在とした感染症によって死ぬ必要のない 多くの人々が死亡しています。水保全問題はまた、食糧供給にも影響を 与えています。1人の人間が必要とする毎日の食事を生産するためには、 2,000から5,000リットルもの水が必要とされているからです。国連は、この 世界的な水の危機を「経済発展、貧困緩和、環境、そして平和と安全 への脅威」と表現しています。飢餓を軽減し、この重要な資源が奪われている 人々の保健と福祉を改善するために、ロータリアンの継続した活動が是非 にも必要とされているのです。

識字率向上と水保全が注目すべき二つの緊要な問題であると私は確信して いますが、その一方で、ロータリー・クラブもまたこれに優るさまざまな重要問題に 取り組んでいることを承知しています。ロータリーの素晴らしさは、奉仕の機会を 数多く提供してくれることにあります。クラブは地元地域社会のニーズを見極め、 それを叶えるためにいかにしてその人材源や資源を生かすことができるかを判断 します。この草の根の参加がロータリーの成功の特徴であり、私は、地元や海外の 地域社会にとって最も有益となる奉仕を引き続き行っていただくよう、すべての クラブに奨励したいと思います。

しかしながら、これは一人で実行できることではありません。多くの場合、私たちは 同じ理想や目標を共有する他団体と協力して活動することによって、地域社 会のために多くを成し遂げることができます。年度の奉仕計画を立てられるにあたり、 他団体と協力関係を結ぶことによって、クラブの活動をいかに広げること ができるかを検討してみてください。

1911年、ロータリアンは「超我の奉仕」という標語を熱意をもって採択しました。 それは、この標語が、生まれたばかりの組織が発展の途上にある中、その理想 を巧みに言い表していたからです。それから95年間、この標語は、私たちが人道 的奉仕を遂行し、高い道徳的水準を推進し、国際理解と平和のために活動 する上で、根底をなす動機となってきました。私たちの生活に内在するあらゆる 事象と同じように、この標語を私たちは自然に受け入れることができます。 来たる年度、すべてのロータリアンに「超我の奉仕」の真の意味をじっくりと 考えていただく機会が与えられます。そして、この思いやりと寛容の精神に 満ちた普遍的メッセージに、新たな思いを抱かれることになると思います。

カール・ヴィルヘルム・ステンハマー
2005-06年度国際ロータリー会長


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